雨ときどき君

まだ少し早い時間に飛び起きたら

昨日までとは違う 今日が始まった

青い春の日々 逸る気持ちを落ち着かせて

見慣れない街並み 勇気を出して

 

季節限定のピンクの通学路

立ち止まったのは僕だけじゃない

 

ふわり 桜の花びら

手のひらへそっと舞い降りてく

柄にもなく「綺麗だ」と 口走る1歩手前

目が合った瞬間 なんとなくだけど思ったんだ

君のこと知らないけど

いつかまた、会える気がする

 

 

どこかもの足りない 放課後の教室で

ドラマみたいな奇跡 夢見てしまう

 

ぽつりぽつり鳴る 雨音の先には、

ふと気がつけば 走り出してた

 

突然降り出した雨

止まないでくれと強く祈る

「一緒に帰ろう」なんて

いつもは言えない だけど

天気予報がハズレたから

ずぶ濡れの君を見つけられた

差し出した ビニール傘

もしかして、恋の予感かも…?

 

心拍数加速する胸の奥で

君の笑顔がチラついている

だから、走れ!

 

あの日の雨のように

キラキラと光り輝いてる

濡れたいわけじゃないけど

そんな余裕も無いから

 

また傘を忘れた君

後ろ姿でも わかるなんて

差し出した ビニール傘

はにかんだ君に釘付け

 

もしかして、これが恋なのかな…?